電柱の電線では、数100軒、または数1000軒の家に電気を送るのですから相当な電気となっているはずです。
ですが、それほど太い電線とは言えません。
それはなぜか?
まず、電線の太さは、その電線に流せる電流に比例しています。
これは電線が太くないと電流が流せないという訳ではなく、細い電線に大電流を流してしまうと、電線が熱を発し、最悪は焼損(しょうそん)といって燃えてしまう危険があるからとなります。
なので、規定により電線は太さに対して流せる電流の量が決められているのです。
これを許容電流と言います。
要するに、電線に大電流を流すには、太い電線が必要だということです。
それなのに電柱の電線は太くないのはなぜか?
これは、電圧を高くして、電流を低くしているからとなります。
電柱や変電所にある、変圧器によって電圧を変圧しているのです。
変圧器ってなに?
変圧器では、電圧と電流が変化します。
ただ、そのエネルギーとなる量は変化しません。
電圧 × 電流 = 電力
例えば、100Vで10Aの状態を200Vに変圧した場合
100V × 10A = 1000W
1000Wは変化しませんので、電圧が変化すれば電流が変化します。
1000W ÷ 200V = 5A
この関係性から、電圧が高くなると、電流が低くなることがわかります。
ポイント
100V × 10A = 200V × 5A = 1000W
これが、変圧器の特性となります。
電柱の電線の電圧はどれくらい?
電柱の変圧器の高圧側には6,600Vの電圧がかかっています。
一般家庭が200Vで受けているとすれば、33倍の差があります。
なので、200Vで10Aの場合は、1/33の電流となり、6600V側では0.3Aとなるのです。
ポイント
200V × 10A = 6600V × 0.3A = 2000W
これだと100軒でも電柱の電線には30Aしか流れていません。
そして、その許容電流で計算すれば、電線は太くなくていいとなるのです。
どれくらいの電流が流せるのか?
電柱の高圧側の架空電線には500A程度の電流が流せるのが一般的みたいです。
ポイント
6600V × 500A = 200V × 16500A = 3300kW
なので、30Aの家なら550軒はカバーできるということになります。
結果、余裕の許容電流となっています。